HFT(High Frequency Trades=高頻度取引)とは(3)

HFTとは

米国におけるHFTの状況

次に、HFTが米国においてどのような状況に置かれているのかについて説明していきます。

米国においてHFTは「マーケットメイク」という観点から非常に重要な役割を果たしています。
先ほど説明した通り、HFTはマーケットメイク戦略を通じて市場に大量の注文を出しています。
こういった取引が市場に流動性を供給しているということに繋がっています。

このように、市場に高頻度で、注文を発注していることが、ほかの投資家の投資機会を提供しているため、HFTは今やマーケットにおいてなくてはならない存在であると言えます。

以上のように、マーケットメイカーとして重要な役割を果たしているHFTですが、直近では米議会から注視されている状況にあります。

それは先ほど述べたロビンフッドとのつながりが原因です。
ロビンフッドと蜜月関係にあるということは先ほど記述したとおりですが、ロビンフッド上で取引をする際にHFTへの見返りが大きすぎて取引をする顧客の利益を損なっているのではないかということが問題視されています。
この問題は現在にもおいても解決はされていませんが、今後HFTに対する監視の目が強まっていくことは避けられないと考えられます。

日本におけるHFTの状況

次は日本におけるHFTの状況について説明していきます。

HFT日本においても米国と同様、マーケットメイカーとしての役割を果たしています。
一説には、日本の取引の半分以上がHFTによるものだともされています。

それだけ市場に流動性を供給している点については、HFTが有用であるということを認めざるを得ない状況にあると思います。
また、日本では金融庁へのHFTを登録制としており現在は60社余りが日本の株式市場に流動性を供給しています。
日本においても米国と同様、HFTがなくてはならない存在にあるということです。

ちなみに、日本において60社余りが登録されているHFTですが、その中に1社だけ日本の会社が存在します。
それが「ダルマ・キャピタル」というHFTで、以前に「ガイアの夜明け」で特集されたことで広く名が知れ渡りました。

日本語の会社HPがあるので興味がある方はぜひのぞいてみてください。

ダルマ・キャピタル株式会

まとめ

ここまで、HFTとはどういった存在なのかということや、HFTの利益の上げ方、米国や日本におけるHFTの状況について解説してきました。
次回の記事では、HFTのメリットやデメリット、個人投資家に及ぼす影響について解説していきます。

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