「恐怖指数」VIX指数とは(1)


「恐怖指数」VIX指数とは(1)

「恐怖指数」VIX指数

リーマン・ショックや新型コロナショックなど、世界経済を揺るがすような出来事で株式相場が急落しますと、必ず注目される指数、それが、「VIX指数」又は、「恐怖指数」と言われているものです。これは、相場の先行きに対する警戒感を数値化したものです。

VIX指数とは

VIX指数は、「Volatility Index(ボラティリティ・インデックス)」の略語です。
VIX指数は米国株を対象とした指数です。投資家が株価の先行きにどれほどの振れ幅を見込んでいるかを示す「株価変動率指数」と言えます。

ボラティリティとは、株価の値動きの幅(大きさ)です。 単位は、パーセントで表示され、値動きの幅が大きいほどボラティリティは高く、値動きの幅が小さいほどボラティリティは低いです。
そのため、ボラティリティーが大きい商品はリスクが高く、ボラティリティーが小さい商品はリスクが低いと判断されています。

VIX指数は、シカゴ・オプション取引所(CBOE)が発表しています。米国の主要指数の一つである「S&P500」を対象とするオプション取引の値動きをもとにVIX指数を計算されています。

※ S&P500はニューヨーク証券取引所(NYSE)やナスダック証券取引所に上場している銘柄から代表的な500銘柄の株価を浮動株調整後の時価総額比率で加重平均し指数化したものです。
S&Pダウ・ジョーンズ・インデックス(S&P DJI)が算出しています。

VIX指数は米国株を対象としていますので、米国市場の先行きの不透明感が高まり相場が下落するとVIX指数は上昇します。

VIX指数が高くなれば、株式相場の”急な下落”や”急な上昇”が起こる可能性が高く、VIX指数が低くなれば、株式相場が安定しており、株価の急な下落や急な上昇の可能性が低いと言えます。

VIX指数は通常10〜20の範囲内でおさまっています。30を超えてくると警戒領域と判断されます。
2020年3月の新型コロナショックの相場急落局面でのVIX指数は85.47まで上昇しました。

このように、投資家が市場に不安や恐怖を抱いているときに上昇する数値ですので、日本語では「恐怖指数」と呼ばれており投資家心理を数値化したもの言えます。

VIX指数の上昇は、米国株式相場の急落の前兆だとする見方もあります。
相場が堅調にも関わらず、VIX指数が上昇している場合、相場の先行きを警戒してる投資家が増えていると考えることもできます。

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