普通に言われている経済学は、「人間は、損得のために合理的にしか行動しない」という前提に対し、行動経済学は、「直感や好き嫌い、なんかの感情も入れ込んで、こうしよう」とする理論とのこと。
経済学に、心理学的なエビデンスを影響としてとりいれたもの。
標準的経済学を否定しているわけではなくむしろ補完する研究ではないかと思います。
経済学は,きわめて合理的な意思決定主体によって経済が運営されているという前提で構築されています。
アダム・スミスの「国富論」では、「神の見えざる手」によって、需要と供給が一致するように財やサービスの価格が決定されるという議論からはじまり・・・。
そして、投資家は、自らの資産運用で、自らの利益を求め、その収益とリスクを考慮して運用しようとするのだ、ということを指摘、擁護しています。
でも、この投資家(18世紀の投資家)は、相応なキャラクタ(地位、資産など)の人たちなので、ある程度そのペルソナが決まってくるのではないかと思いますが。
現代の実際経済は、内外の「悪魔のささやき」によって、感情的で、しばしば合理的でない行動をやらかす生身の人間によって”も”、動かされているので、理論と実際には大きな乖離が生じているのではないかと指摘しているのが、行動経済学。
標準的な経済学が論じる『合理的な意思決定』のその先の向こう、「悪魔のささやき」によって「ゆがめられた」決定を研究しているのだと思います。
いまは、コロナ禍のなか、家に閉じこもる時間が多い。それで、ニュースを見れば、毎日、株価が高値更新されています。
アメリカのニューヨークダウと日経平均は、ほぼ連動していますから。
それゆえ、1月下旬から2月のあたまにかけては、アメリカ市場の『ゲームストップ騒動』が起こって、日本も一時急落。
『ゲームストップ騒動』なんかは、まさに、不合理な人々のなせるワザではないかと思います。
日本の80年代後半~90年代初頭のバブルを思うと、いつ破裂するのか、毎日、ドキドキです。